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気がつけば、僕は走っていた。
信じがたき事実から、逃げたくて・・。
嘘だ、絶対・・・これは嘘だ!
こんな、こんなはず・・・!
だって、ついこの前まであんなに仲良く・・・。
僕の、大切な大切な・・・。
君がいなくなったら、僕は・・・。
僕はどうすればいいのかわからない。
わからないんだよ・・・。
沈む夕日。
静かな鳥の声。
小さな僕の身体。
信じたくない。
信じしてしまったら、自分が自分でなくなってしまうような気がする。
もう、だめなのかな・・。
もう二度と・・・。
気がつけば、僕は河原に寝そべっていた。
全てを忘れてしまいたかった。
何もかも、どうでも良くなってしまいそうだった。
僕のこと、嫌いになっちゃったのかな。
僕は今でも君のこと大切に思っているのに。
涙が頬を伝わって、僕の悲しさはいっそう増した。
その涙を、やさしく風が拭ってくれた。
負けないで。
そう言ってくれた気がした。
起き上がり、夕日を正面に、僕はもう一度・・・。
唇にあてがい、試してみた。
「やっぱり・・、ドとレとミの音が出ないや・・・。」